一汁一菜でよいという実践

信州のめぐる四季のなかで食と食まわりを坦々と記録する日々。余裕のない日は一汁一菜以下、そうでない日はそれなりに。

断水と「熊人」 2017.8.23

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写真:家にある水筒、ピッチャーをかき集めて水汲みに。水って思っているより量を使うのだなーと実感しました。ごはんを蒸す、お茶を淹れる、みそ汁を作るだけでも、500ml以上使うのですね。

 

朝ごはん

・ミルクティー

(家族は蒸した冷凍ご飯&鶏そぼろ)

 

昼ごはん

上田市「拉麺酒房 熊人」にて

・かけ拉麺(長男)

・冷やし味噌(夫)

・つけ麺(醤油だれ/双子)

・つけ麺合盛り(味噌だれ/わたし)

 

夕ごはん

・ごはん(押し麦入り)

・みそ汁(わかめ/かつおだし)

・焼きなす

・朝ごはんセット

 

 

 

……朝起きたら断水していました。

 

実際には、昨夜21時頃から断水していたようです。

たまたま昨夜は家族全員が早々に布団に入ってしまい、夜中にトイレで起きた夫が気づいたようです。

 

断水のお知らせはなかったはず。

もしや、止水栓を閉められるいたずら……?

 

夫が止水栓を見に行ったところ、ご近所さんが「断水みたいですね」と教えてくれました。

 

その後、村の広報車が「水道工事の復旧作業で断水しています」と呼びかけていました。

 

そんなわけで、朝ごはんどうしよう?

 

とりあえずは、夫が近所のコンビニで500mlのミネラルウォーターを買ってきました。

(大きいサイズはすでに売り切れ)

 

さらに近くの公園の水道は出るらしいという情報を聞き、水筒とピッチャーをかき集めて夫に汲みに行ってもらいました。

とりあえず飲食に使う水は、これで何とかなりそうです。

 

これで冷凍ご飯を蒸して(もったいない!)、紅茶を淹れました。

BBQ用に常備していた紙皿と割りばしが役立ちました。

何かを拭くときはストックの多いキッチンペーパーを。

 

水ひとつ出ないだけでずいぶん大変ですが、災害時のシミュレーションととらえて積極的に工夫してみました。

 

今回の断水を経験してわかったことをまとめておきましょう。

 

●たまたまだが、風呂の残り湯があったので洗濯は問題なくできた。

●たまたまだが、前夜のうちに麦茶を5リットルのやかんで作っておいたので飲むものには困らなかった。

●たまたまだが、台所の片づけを前夜のうちに夫が完璧にしておいてくれたので、朝慌てなかった。

●BBQ用に紙皿と割りばしを常備していたのが助かった。

●雨水タンクを設置しておいてよかった! 洗顔やトイレ、何かを洗うなどの用途に大活躍だった。

(トイレはバケツに軽く2杯で1回分がきっちり流れますね)

●この村の人は、断水くらいでは慌てないことがわかった。見た目には平常通りで、たとえば人がわらわら道に出てきて「どう?」「困ったね」みたいなことが一切なかった。

●村内に温泉(源泉かけ流し)があるので、断水が長引いてもお風呂には困らない。

……「たまたま」で救われた部分も多々あり、いつもいつもこんなふうに準備はできません。あえて言うなら「作業を完了させておくこと」「日ごろからの意識」は大切だと再確認する機会になりました。

 

「〇〇がなくても困らない暮らし」の「〇〇」にはいろんなものを当てはめることができますが、なるべく暮らしをミニマムにしておくことがイレギュラー時に役立つのかもしれません。

 

 

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写真:家の西側に設置している雨水タンク。最近は夕方から夜にかけて雨が降ることが多く、比較的フレッシュな雨水が溜まっていました。田舎はインフラ関係のコストが高いので、水道代も高いです。雨水は、庭への散水、洗車、掃除をはじめ使い道は多いです。家の南側にももうひとつ設置してあります。

 

 

昼になっても復旧する様子はないので、休園になった保育園児の双子さんたちも連れて家族みんなで外食しました。

 

上田市でおいしいと評判の「拉麺酒房 熊人」です。

拉麺酒房 熊人 トップページ - Noodles Bar Kumajin -

 

ここはいわゆる無化調ラーメンで、どれを食べてもおいしいし完成度・満足感が高いのです。

いっぺんにさばける丼数が少なくて、少々待つのが難点と言えば難点ですが、そんなことは取るに足らないと思えるほど行く甲斐のあるラーメン店です。

 

待つ間に、炒った小麦の粒上田市産の小麦)に塩味をつけたものが出されます。

双子さんはこれが好きで、「もんもりち」(?)と呼んでよく食べます。

 

久しぶりに熊人のラーメンを食べましたが、やっぱりおいしい。

味噌つけ麺は、途中でたれの味が薄くなることを考慮して、追い味噌がついてくる親切仕様なのもうれしい限りです。

つけ麺には、最後にたれを割るためのスープがつきますが、これがもう香りからしてきちんとだしを取ってあることがわかるシロモノ。

 

店のしつらいを見ていても、店主はかなり細部まで目配りができ、美意識のある方だと感じます。

対応にも柔軟さがあります。

子連れでも嫌がられないのは助かります。

 

 

夕方、ようやく水道栓から水が出るようになりました。

とはいえ、まだ濁りはあります。

 

夕食前に、水を当たり前のように使えるありがたみをかみしめつつ、家族5人で0.75坪の風呂に入ったのでした。

(ちなみに風呂の湯は薄い黄色でした)

 

ごはんとみそ汁に、焼きなすをこしらえて夕ごはんとしました。

焼きなすはなすが硬かったせいか、えぐみが強くて口の中がピリピリして一口で箸を置きました。

なすさんには罪はありませんが、これはつらい……。

 

結局、断水の原因はよくわからず。

あした役場に聞いてみようと思います。

 

ごちそうさまでした。

 

明日もごはんがおいしく食べられますように。