一汁一菜でよいという実践

信州のめぐる四季のなかで食と食まわりを坦々と記録する日々。余裕のない日は一汁一菜以下、そうでない日はそれなりに。

緑のペースト2種

この暑さだと、やはりそうめんの登板回数が上がりますね。

 

 

そうめん、どうやって食べますか?

めんつゆに、小ねぎとか、みょうがとか、大葉とか。

豪華版ならば、錦糸卵や甘辛く煮た干し椎茸と一緒に食べてもおいしいですよね。

 

 

うちは、みょうがと大葉とすりごまを入れたい派です。

 

 

が、大葉には以前からかすかな違和感がありました。

 

香りはとてもいいんですが、食感が……。

せん切りにしてもうまくばらけずダマになりがち。(わたしの腕の問題もある)

微妙に起毛している表面にもそもそ感があり、全体的に水気が少ないテクスチャーなので、そうめんのつるっと感とうまくマッチしない。

 

 

この夏、ようやくその解決法がひらめきました。

 

 

お手本は「ジェノベーゼソース」です。

 

 

イタリアはリグーリア地方が起源の調味料。

イタリア語では「ペスト」と言い、バジリコを使います。

 

その代表的なものが「ペスト・ジェノベーゼ(ジェノバ風ペスト)」で、材料は「エクストラ・バージン・オリーブオイル、松の実、にんにく、バジリコ、塩、パルミジャーノチーズ、ペコリーノチーズ」と決められているそうです。

 

パスタに絡めて食べると、バジリコの香りが炸裂し、松の実とチーズとオイルのコクがこれでもかと迫ってきます。

お好きな方は多いんではないでしょうか。

 

 

先日、持て余してしまったバジルとイタリアンパセリで、ジェノベーゼソースもどきを作りました。

他に入れたのは、いりごまとごま油と塩です。

わりと何にでも使えるようにしたかったので、あえてこの組み合わせにしました。

 

 

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汁ビーフンに入れたり、焼き野菜やゆで野菜につけたりで、あっという間に食べきりました。

 

 

これは使えるなぁと思っていたときに、直売所へ行く機会が。

大葉やバジルがたっぷり売られているではありませんか。

 

 

そこでひらめいたのが、大葉のペーストでした。

 

 

「大葉4束、いりごま、ごま油、塩」をフードプロセッサーでガーッすることものの10秒。

 

 

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左が大葉のペースト。右はいわゆるジェノベーゼソース。空気に触れると色が悪くなります

 

 

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横から見るとこんな感じ

 

 

この大葉ペーストが実に使えまして。

そうめんのつゆに溶くと、例の違和感は皆無で、大葉とごまの香りをいいとこどりできます。

 

あとは、和え物の衣にしたり、焼いた・ゆでた野菜や肉に塗って食べたり。

麺に絡めてもいいですね。

 

パッと使えるので、使用頻度もおのずと上がります。

大葉って、冷蔵庫でけっこうな確率でしなびさせてしまいませんか?(わたしだけ?)

それがなくなるのは、やはりうれしい。

 

 

一緒に作ったジェノベーゼソースは簡略版で、「バジル大袋2つ、エクストラ・バージン・オリーブオイル、松の実、塩」で作りました。

松の実は安くないんですが、ここは何とか死守したいところ。

この風味は他のナッツでは代替できないので。

(とはいえ安くない……代替するなら素焼きアーモンドがおすすめです)

 

 

これも使える!

 

 

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おなじみパスタのジェノベーゼ。子どもは食べないだろうと思っていたら興味を示し、3人とも「おいしい!」と言っていました。イタリアではゴルゴンゾーラチーズを使ったパスタを子どもも舌なめずりするほど好きらしいのですが、ジェノベーゼもいい勝負かもしれません

 

 

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グリルで焼いて塩こしょうした豚ばら肉に塗って。ワインが止まらない!

 

 

ジェノベーゼソースのほうは、ビンに入れたら上にエクストラ・バージン・オリーブオイルを注いで空気を遮断したほうがよさそうですね。

空気に触れると、鮮やかな緑があっという間に黒っぽくなります。

 

 

実は数年前に、春菊でジェノベーゼソースもどきを作っていたこともあったんでした。

これも、パスタに絡めると最高でした。

 

 

この「香りのいい緑の葉野菜+オイル+ナッツ+塩」という組み合わせは、かなり鉄板なんではないかと思われます。

 

 

みなさんもぜひ、いろいろ開発してみてください。

 

 

わたしはとりあえず、この夏はこの緑のペースト2種を駆使して、もりもり食べたいと思います。