一汁一菜でよいという実践

信州のめぐる四季のなかで食と食まわりを坦々と記録する日々。余裕のない日は一汁一菜以下、そうでない日はそれなりに。

おべんと生活はじまりました

この春、3歳双子さんたちが保育園から幼稚園に転園しました。

通う幼稚園のお昼はお弁当です。

したがって、自動的に平日は毎日お弁当を作る生活がスタートしました。

 

お弁当、どうですか?

けっこうハードル高いイメージがありますよね。

キャラ弁なんて所望された日にゃ、わたしなら寝込んでしまうかも。

 

かく言うわたしは高校時代のみお弁当生活で、母が毎日作ってくれていました。

甘い卵焼き、味の素の海老シュウマイが好きだったなー。

あと、ときどきちらし寿司を作ってくれたのも覚えています。

わたしが好きというより、母にとって何らかの意味かこだわりがあったのか、はたまた単純に作るのが好きだったのか、特別な日ではないのにときどきお弁当になっていました。

 

 

 

わたしが、今回のお弁当生活にあたって参考にしたのはこちらの本。

 

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『ウー・ウェン流おかず2品のお弁当』著・ウー・ウェン(講談社)

 

シンプルで実質のある家庭料理でいつも助けてくれているウー・ウェンさんらしく、品数の多さや見栄えにはこだわらないというコンセプトのお弁当本です。

お弁当は満足感(つまり炭水化物とタンパク質)が大事で、食べたときにおいしいと思えるものだけを詰める。
毎日のことだから、このひと箱で栄養バランスを取ろうとか、プロのお弁当のように見栄え良く……とやる必要はないのでは? と提案しています。

 

品数作らないと格好がつかないのがお弁当と思い込んで正直おっくうだったので、この考え方には大賛成です。

 

余談ですが、「お弁当=愛情」というのも、ちょっと違うかなぁ……とわたしは思っています。

インドには「悪想念を持って台所に立つな」というような趣旨の格言があると聞いたことがあって、それには「たしかに」と思うところがあるのですが、愛情の有無を問わずにおいしく作れるのが料理のよいところだと考えています。

いや、作る対象への愛情は云々する必要はなく、素材への愛情はあるに越したことはないと言うべきか。

 

 

そんなわけで、ここ2週間ほどのおべんとを列記していきましょう!

 

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1日目・4月9日(月)

・たくあんごはん

・鶏むね肉の塩麹焼き

・蒸しにんじん

・茶豆入りかまぼこ

 

この1週間は慣らし保育で保護者が付き添っての登園だったため、家族5人分のお弁当を作っていました。

が、おかずの量の見積もりが甘く、夫の弁当箱にいかんともしがたい空間が……。

買ってあったひたし豆で埋めました。

 

5人分ともなると、きっちり1食分作る感覚ですね。

コストのこともあるし、使える素材やメニューはそう多くはないなーと実感しています。

まあでも、毎日同じような内容でもいいと思い切れれば、そう負担ではなくなるのかな、と推測します。

(おお! 一汁一菜の精神と同じですね)

 

 

 

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2日目・4月10日(火)

・レバーペースト&新たまねぎのサンドイッチ

・クリームチーズとイチゴジャムのサンドイッチ

・いちご

 

この日は、生活クラブの会議用の試食(約20人分)も作る予定でした。

なので、全部まとめてサンドイッチ2種でカタをつけることに。

が、塗るタイプの具はけっこう大変ですね。

慣れていないこともあって、手が思うように動かず。

6時に起きてはじめたのに、8時になってもまだ作っていましたよ。(ゲッソリ)

 

パンは自家製パンです。

わりと焼きこんであるパンなので、耳は固めです。

子ども用には耳を切り落としたほうがよさそうだということも、子どもが食べている姿を見てはじめてわかりました。

 

 

 

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3日目・4月11日(水)

・白いごはん

・焼き紅鮭

・ちくわの炒り煮

・ゆでアスパラガス

・ひたし豆(大人+長男)

・いちご

 

お弁当で好きなおかずとして、鮭とちくわがあります。

それで入れてみました。

わたしが好きってことなんですけどね。

作る人の特権ということでご容赦を。

これくらいだと楽と思いつつも、じつは前夜、寝床でお弁当作りのシミュレーションをしていました。

まだまだ肩に力が入っていますね。

 

 

 

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4日目・4月12日(木)

・白いごはん(ごまふりかけ、大人はセロリの葉ふりかけ)

・ゆでウインナー

・ゆでスナップエンドウ

・切干大根と干しあみえびの卵焼き

 

うちの卵焼きは、スキレットで具を軽く炒めたら卵液を流し込み、蓋をして弱火で焼くというものです。

不思議と、気泡がたくさん入った“エアイン”卵焼きになるのです。

銅の卵焼き器に憧れはあるし、普通の鉄のフライパンもあったほうが便利かもとは思いつつ、今はとりあえずあるもので作っています。

 

 

 

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5日目・4月13日(金)

・豚丼

・紅しょうが(わたしだけ)

 

この日は夫と長男が在宅だったので昼はお任せして、わたしと双子さんたちの分だけ。

豚丼は牛丼の牛肉を豚肉に変えただけ。

玉ねぎと糸こんにゃくが入っています。

お肉は、生活クラブの豚肉切り落としでした。

平田牧場三元豚なんで味はばっちりなんですが、ちょっと脂が多かったかなー。

お弁当だと、豚や牛の脂身をどう処理するかは少々テクがいりそうですね。

そのへん気を使わなくていい鶏肉や加工肉の登板回数が増えそうです。

 

グリーンピースは、この時点で松本市にて開催中の草間彌生展へのオマージュです。

 

 

 

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6日目・4月16日(月)

・おいなりさん

・サラダ巻き

・ひたし豆

 

手がかかるけれどどうしてもやってみたかったおいなりさん&太巻きのお弁当です。

酢飯ではなくふつうのごはんで、おいなりさんはきざんだたくあんと白ごまを混ぜ込みました。

おいなりさんの味付けお揚げは、生活クラブの出来合いです。

サラダ巻きの具は「かにかま、卵焼き、ゆでた糸みつば、マヨネーズ」です。

一部、かにかまをちくわに変えたのも作りました。

うーん、やはり酢飯のほうが満足感がありますね。

特に太巻き。

お寿司というのはこういうものなのだな、と勉強になりました。

あの、たっぷり使う砂糖と酢がおいしさとお寿司らしさを作っているのだな、と。

巻き物は経験あるのみ!

巻いて巻いて巻きまくって上手な巻き方を会得するしかないですね。

あと、手は抜いているとはいえ、こんな手がかかるものはやはりハレの日のものだな、と再確認しました。

 

 

 

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7日目・4月17日(火)

・とりめし

・こんにゃくとにんじんとちくわの炒り煮

 

この日からは、昼食後のお迎えということで、双子さんたちのお弁当だけになりました。

茶色いザ・地味弁です。

とりめしというのは大分の名物で、小さく刻んだ鶏肉とささがきごぼうを炒めて砂糖・醤油・酒で煮て、炊き上がったごはんに混ぜ込むというものです。

福岡の「かしわめし」にも似ていますね。

老若男女問わず「おいしい!」と言ってくれます。

 

じつはこのとりめし、前日の夕食でした。

できあがった段階で弁当箱に取り分けておいて冷蔵保存。

朝、同じく前日に作っておいた炒り煮だけ詰めました。

 

 

 

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8日目・4月18日(水)

・ごはん(グリーンピース&コーン入り)

・チーズパプリカハンバーグ(玉ねぎ添え)

 

これも前日夕食からの流用です。

パプリカといっても生のものではなく、スモークパプリカパウダーを多めに入れてあります。

出来上がったものから取り分けておいて、朝に再加熱。

生活クラブのケチャップをかけました。

ごはんは、双子さんたちが大好きなグリーンピースとコーン(ともに冷凍)をゆでてごはんに混ぜ込みました。

 

 

 

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9日目・4月19日(木)

・のりチーズサンドイッチ

・ゆでミニコロウインナー

・ゆでパプリカ

 

先日の「地獄のサンドイッチ行軍」に凝りて、今日は置く具です。

スライスチーズと焼きのり、醤油をまぜたマヨネーズのみです。

たしか、とある喫茶店でこういうサンドイッチがあったような。

今日は耳を切り落としましたよ!

 

 

 

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10日目・4月20日(金)

・白いごはん(おかかをのせて)

・鶏ささみの塩麹から揚げ

・糸こんにゃくとにんじんのきんぴら

 

だんだん肩の力が抜けてきました!

無理に緑色を入れない、隙間おかずを詰めないと決めたらすごく楽になりました。

本人たちもこれを「おいしい、おいしい」と食べてくれているようなので、問題なしです。

 

 

 

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11日目・4月23日(月)

・かき揚げ天丼

・菜の花のおひたし

 

前日の夕食からの流用です。

たまねぎとにんじん、干しあみえびのかき揚げは小さめに作ってひとり3個分を取り分けておきました。

おひたしも前夜に作っておいたものです。

ごはんの上にちぎった焼きのりを敷きつめ、朝にグリルで再加熱してつゆをかけたかき揚げをのせます。

 

 

……二男が寝るときに「お弁当おいしかった」と言っていたそうで(寝かしつけていた夫の話)、それだけでもうじゅうぶんという気持ちです。

 

作っている身としては、ちまちまっと詰める作業は嫌いではありません。

前日の夕食をうまく活用しつつ、肩の凝らないお弁当ライフを楽しみたいと思います。