一汁一菜でよいという実践

信州のめぐる四季のなかで食と食まわりを坦々と記録する日々。余裕のない日は一汁一菜以下、そうでない日はそれなりに。

きばるの甘夏みかんでマーマレード

わたしは、生活クラブ生協に入っています。

先日、テレビ東京『カンブリア宮殿』で取り上げられていたので、ご存知の方もいらっしゃるでしょうか。

 

www.tv-tokyo.co.jp

 

 

生活クラブは、消費者が食べたいものを生産者にお願いして作ってもらうスタイルをとっているので、生産者とのつながりを大切にしています。

(めんどくさい生協としても有名……(^^;) わたしは、そういうところも含めて嫌いじゃないです)

 

そのなかの一団体である、熊本県水俣市の「きばる」という生産者グループからは、毎年この時期に甘夏みかんが届きます。

 

 

kibaru-mikan.net

 

 

きばるは、元漁師の方でつくった生産者グループです。

水俣病を発生させた海の汚染と、その影響による魚介類の販売不振で漁ができなくなって、陸に上がった方々です。

陸に上がり、柑橘の生産をはじめました。

 

 

きばるが育てる甘夏みかんの特徴のひとつは、農薬を極力使わない点です。

公害病で倒れた自分たちが、農薬で体調を崩すということに矛盾を感じ、無農薬栽培を今も目指して試行錯誤しています。

 

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そんなわけで、年に一度の甘夏みかんを楽しみにしている組合員が大勢います。

わたしも今のところ合計7キロ購入し、わしわし剥いて食べています。

 

 

話は変わって、今はパンを焼いて食べているので、ジャムもけっこう使います。

まだ3歳の双子さんたちは、パンに塗ったジャムだけ食べるという感じで(最近ようやくパンといっしょに食べてくれるようになった)……そんなこともあって消費量が増えています。

 

 

ジャムは買うと安くないので今年はいろいろ作ってみようと思い、その第一弾として甘夏マーマレードを作ってみました。

 

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材料は、きび砂糖と甘夏みかんだけ。

作り方はいろいろありますが、今年はクックパッドのレシピを参考にしました。

 

 

今回は、甘夏みかんを7個使いました。

 

 

前準備として、完成したマーマレードを入れる瓶と蓋を煮沸消毒して、清潔なふきんの上で乾かしておきます。

 

1.皮に十字に切り込みを入れ、実と分けます。

2.皮は薄切りにして重量をはかります。

3.鍋に皮とひたひたの水を入れて火にかけ、透明感が出てくるまでしっかり煮ます。

4.煮た皮はボウルにセットしたざるにあけ、流水に30分さらします。

5.実は薄皮と種を除いて重量をはかります。

6.大きな鍋に実と砂糖(皮+実の重量の75%)を入れて、実をつぶしながら砂糖となじませます。

7.さらした皮の水けをしぼり、6に入れてよく混ぜます。

8.鍋を中火にかけ、沸いてアクが出てきたら適宜とります。

9.焦げない程度の強い火で20分ほど煮て(ときどきかき混ぜる)とろみが出てきたら火を止めます。

10.瓶に詰めて蓋をして、逆さまにして冷まします。

 

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煮ていても、なかなかとろみがつかず、かといってあんまり長く加熱すると風味が飛ぶので、「???」と思いながら火を止めました。

結果、完全に冷めたらいい感じのとろみになりました。

 

 

種と薄皮を水で煮だした「ペクチン水」を混ぜて煮るととろみがつきやすくなるようです。(だしやお茶用の不織布のパックに入れて一緒に煮てもOK)

採れてから時間の経っている果物、もともとペクチンが少ない果物の場合は、ペクチンを補ってあげるといいみたいですね。

手軽な粉末のペクチンも売っていますし、リンゴの芯を煮だしてペクチンを補う方法もあるようです。

 

 

苦みを減らしたければ、皮の内側の白い部分を削ぐといいようです。

わが家は今のところ大人しか食べないので、白い部分はそのまま生かしてほろ苦いマーマレードにしています。

 

 

砂糖の量も好みですが、わたしはジャムはある程度しっかりした甘みがあるのが好きなのと、常温保存を重視しているので、今回は75%で作ってみました。

きび砂糖100%でつくっているので、仕上がりはかなり茶色いです。

 

↓砂糖の使い分けなどはこちらがわかりやすかったです。

 

www.cuoca.com

 

 

 

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ジャムづくりのために道具を2つ買いました。

 

 

 

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左は、皮が厚くて剥きにくい柑橘を剥きやすくするための道具。

右の透明パーツについている爪で皮に切れ目を入れます。

カーブが絶妙に柑橘の肌に沿うので、切れ目の深さが安定してくれます。

 

左の黄色いパーツには溝があり、その中に刃があります。

みかんの房の薄い部分をこの溝にすべらせると、薄皮を剥くとっかかりになる切れ目が入る仕掛けになっています。

もちろん包丁でもできる作業なので、なくてもだいじょうぶ。

ただ、たくさん剥きたいときには断然便利です。

 

 

右は、煮沸消毒した瓶を熱湯の中から取り出す道具です。

ドイツの保存瓶で有名なメーカー「WECK」のものです。

 

www.weck.jp

 

今まではトングや菜箸で取り出していたんですが、どうしても滑って熱湯の中に取り落とし、「熱っ!」となること山のごとし……だったのです。

 

 

用途が限られる道具はモノが増えるのであまり持ちたくないですが、この2つは買ってよかったです。

大事に使おう。

 

 

今朝、さっそく甘夏マーマレードを自家製パンのトーストにのせて食べてみました。

できたてより味がなじんで、とてもおいしかったですよ。

これから1年、マーマレードはこの味で楽しみたいと思います!